カテゴリ:アートの楽しみ( 66 )

第43回《〜これまで誰も教えてくれなかった〜『絵画鑑賞入門講座』》 20世紀最大の巨匠ピカソ(その3) キュビスムを徹底的に理解する!

第43回《〜これまで誰も教えてくれなかった〜『絵画鑑賞入門講座』》
20世紀最大の巨匠ピカソ(その3)
キュビスムを徹底的に理解する!

前回《ピカソ(その2)》の講座内容が、プロトマニアのHPで楽しく紹介されています。
よろしければご覧下さい。



次回はいよいよキュビスムの徹底理解に挑戦です!

前回はキュビスムという名称の発生についてお話しました。
もともとフランス語のキュブ(cube 立方体)という言葉から派生した呼び方で、日本語では「立体派」と訳されることが多いのですが、この立方体とか立体という言葉に惑わされて、キュビスムが大変理解しにくいことになっています。

立体派というと、なんとなく対象を立体、要は箱形として把握し表現するものの見方かな?・・・あるいは対象の立体性(三次元性)にこだわった見方なのかな?という気がしてしまいますね!

たしかに、ごく初期のキュビスム絵画は対象を単純な箱形に還元しているような表現が特徴的ですが、むしろその後の展開の方がキュビスム絵画の真骨頂であり、その表現は立体的というよりむしろ平面的ではないのかという気すらしてきます。

また、ピカソのキュビスムは大きく分析的キュビスムと総合的キュビスムという時代区分がなされますが、分析的キュビスムというくくりの作品にもかなりの変化が認められます。また分析的キュビスムと総合的キュビスムって何が違うの?という疑問もわいてきますね。

次回はキュビスムの個々の作品を年代順に詳しくみることによって、キュビスムというものの見方についての理解を深め、これらの疑問を一掃したいと思います。

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トルトーサのレンガ工場  1909年

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梨のある婦人像  1909年

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カーンワイラーの肖像 1910年

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壁に掛けられたヴァイオリン  1913年

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※ この講座は絵の知識を競うものではありません。絵を見る力を養うための講座です。
※ いわゆる美術史の流れを知らなくても、その場で向き合った絵をどう感じたかどう見るか、
そしてそれをどう自分の言葉にするかを「わいわいがやがや」 の寺子屋スタイルで学びます。
※ お気軽にご参加ください。

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講師:  中尾陽一
日程 : 2017年 11月26日(日) 13:00 —15:30
参加費: 4000円
場所 : プロトマニア https://protomania3.wordpress.com
    [東京メトロ九段下駅 3b 出口(北の丸スクエア)より徒歩2分]
     〒102-0073 東京都千代田区九段北1-12-5 市田ビル6F

予約・お問合せ : お名前と日中のご連絡先を添えてメールまたはお電話でお申込みください。
  e-mail: yoyoa@mac.com
phone: 090-2469-4450(荒川陽子)

※メールでお申し込みいただきましたら確認の返信メールを送ら せていただきます。
※プロトマニアから返信メールが届かない場合は、大変恐れ入りますがお電話でお問合せください。
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by redoutehugos | 2017-11-13 14:21 | アートの楽しみ | Comments(0)

第42回《〜これまで誰も教えてくれなかった〜『絵画鑑賞入門項講座』》 20世紀最大の巨匠 ピカソ(その2) ピカソとキュビスム

第42回《〜これまで誰も教えてくれなかった〜『絵画鑑賞入門項講座』》
         20世紀最大の巨匠 ピカソ(その2)

ピカソとキュビスム

前回《ピカソ(その1)》の講座内容が、プロトマニアのFBで、ライブ感たっぷりに楽しく紹介されています。どうぞご覧下さい。


この秋、プロトマニアの絵画鑑賞講座のテーマは「ピカソがわかれば、絵画がわかる!」です。


ピカソを理解することで、近代〜現代の一見わけのわからない絵を前にしても動じない、正当な絵画鑑賞力を身につけようという大変欲張ったことを目指します。


ピカソの絵については、初期の「青の時代」や「バラ色の時代」をのぞけば、なにが描いてあるのかわからない、何を描きたかったのかわからない、だから感情移入なんてできない、好きか嫌いかと聞かれれば好きではない・・・という方が多いようです。


前回の講座では、ピカソの傑作の最右翼でキュビスムの先がけとなったと言われる「アヴィニョンの娘たち」を中心にピカソの絵画を鑑賞しました。


通常この絵は「裸婦の美しさや魅力を無視して、裸婦を醜く描いた絵画」としても有名ですが、参加者のSさんからは、そんなことはない、この絵の裸婦表現に女性の肉体美を感じるとの発言がありました。描かれている裸婦の形は単純化され、平面化され、デフォルメされて、一見ごつごつした印象です。しかし、ここの裸婦をじっと見つめていると、確かにSさんが言うように、裸婦の単純化された形や強調された線、微妙に色合いを変化させた色面に女性美が最高に抽象されているという気がしてきます。Sさんの発言から、先入観をすてて絵と対峙することの重要さを痛感しました!


さて、次回は「アヴィニョンの娘たち」からさらに進んで20世紀絵画の革新ともなったピカソの《キュビスム》絵画の理解と鑑賞に挑戦です!


ピカソの作品が訳の分からない絵画の代表格のように言われるのは多分にこの《キュビスム》(立体派)絵画のせいです。《キュビスム》についてはさまざまな美術の本で説明がなされています。私たちはそれを読んで、「あっ、複数の視点の導入か!」とか「なるほど、遠近法による虚構の放棄か!」とか、「記憶による形態の把握か」など、なんとなくわかったような気になっています。でも、実際にピカソの絵をみながらキュビスム絵画について考えたり、どう感じるかなどを話し合う機会はほとんどないと思います。次回はこの講座ならではの試みとして、参加者全員で一見とっつきにく感のあるキュビスム絵画をとことん掘り下げて見ましょう!


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アヴィニョンの娘たち  1907年

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マンドリンを弾く少女  1909-1910年

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ヴァイオリンと葡萄  1912年

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1913 壁に掛けられたヴァイオリン



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※ この講座は絵の知識を競うものではありません。絵を見る力を養うための講座です。
※ いわゆる美術史の流れを知らなくても、その場で向き合った絵をどう感じたかどう見るか、
そしてそれをどう自分の言葉にするかを「わいわいがやがや」 の寺子屋スタイルで学びます。
※ お気軽にご参加ください。

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講師:  中尾陽一
日程 : 2017年 10月22日(日) 13:00 —15:30
参加費: 4000円
場所 : プロトマニア https://protomania3.wordpress.com
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     〒102-0073 東京都千代田区九段北1-12-5 市田ビル6F

予約・お問合せ : お名前と日中のご連絡先を添えてメールまたはお電話でお申込みください。
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by redoutehugos | 2017-10-09 16:03 | アートの楽しみ | Comments(0)

第41回《〜これまで誰も教えてくれなかった〜『絵画鑑賞入門項講座』》 20世紀最大の巨匠 ピカソ(その1)

第41回《〜これまで誰も教えてくれなかった〜『絵画鑑賞入門項講座』》
         20世紀最大の巨匠 ピカソ(その1)


9月24日(日)のプロトマニア・アート・レクチャーのご案内です。


前回の《アンリ・ルソー》の講座内容が、プロトマニアのFBで、ライブ感たっぷりに楽しく紹介されています。

どうぞご覧下さい!

というわけで、40回目の『絵画鑑賞入門講座』も無事終了いたしました。

これまでご参加いただいた皆さん、ありがとうございました!


そして、41回目は「やっぱりこの画家はおさえておきたいですよね!」という声にお答えして、

「20世紀最大の巨匠」ピカソの登場です!


ピカソとうい名前を知らない人は日本全国どこにもいないのではないか、というくらい知名度の高いピカソですが、時には、わけのわからない絵の代名詞のようにもなっています。


最近の絵は写実じゃなくて、なにがなんだかわからないという時、いの一番で引き合いにだされるのもピカソ。
なんか子供が描いたみたいな絵で、こんなんだったら誰でもできるんじゃないの・・・という時もピカソ。
要するに、ピカソは現代美術のわけがわからない絵、どこがうまいのかわからない絵、でも専門家の間では

めちゃくちゃ評価が高くて、実際に取引される価格も何億円、何十億円あるいはそれ以上の想像もできない

くらい高額な絵の代名詞のようになっています。


ピカソは作風の変遷が激しく、「青の時代」、「バラ色の時代」、「キュビスムの時代」、「古典主義の時代」、「シュルレアリスムの時代」などなど様々な顔をもっています。また作品の数は油彩と素描だけで1万数千点というものすごさです。それに数え切れないくらいの数の版画、挿絵、陶器などが加わります。


ピカソはあまりにも巨大で、絵が好きな人々の間でも、ピカソの全体像を把握している人はなかなかいないようです。


この講座では次回から数回にわたって、ピカソの様々なエピソードを織り交ぜながら「20世紀最大の巨匠」《ピカソのすごさ》をみなさんといっしょに探ってみたいと思います。お気軽にご参加ください。


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アヴィニョンの娘たち  1907年 


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ゲルニカ  1937年


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泣く女 1937年

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※ この講座は絵の知識を競うものではありません。絵を見る力
を養うための講座です。
※ いわゆる美術史の流れを知らなくても、その場で向き合った
絵をどう感じたかどう見るか、
そしてそれをどう自分の言葉にするかを「わいわいがやがや」
の寺子屋スタイルで学びます。
※ お気軽にご参加ください。

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講師:  中尾陽一
日程 : 2017年 9月24日(日) 13:00 —15:30
参加費: 4000円
場所 : プロトマニア https://protomania3.wordpress.com
    [東京メトロ九段下駅 3b 出口(北の丸スクエア)
より徒歩2分]
     〒102-0073 東京都千代田区九段北1-12-5 
     市田ビル6F

予約・お問合せ : お名前と日中のご連絡先を添えてメールまたはお電話でお申込みください。
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phone: 090-2469-4450(荒川陽子)

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by redoutehugos | 2017-09-13 12:50 | アートの楽しみ | Comments(0)

第39回《〜これまで誰も教えてくれなかった〜『絵画鑑賞入門講座』》 ターナーとイギリス風景画(その2)


7月23日(日)のプロトマニア・アート・レクチャーのご案内です。

ターナーとイギリス風景画 (その2)


さて、次回はターナーが描こうとしたものを、同時代のイギリスにおけるもう一人のの巨匠コンスタブルを視座に置くことによって、更に明確にしていきたいと思います。

この二人の巨匠はあらゆる点で対照的です。前回の告知でもお話しましたが、ターナーは弱冠27歳でロイヤル・アカデミーの正会員となった早熟の天才、コンスタブルが正会員となったのは53歳、ターナーと比べると遅咲きですね。

実生活もまったく違います。

ターナーはロンドンの下町コヴェント・ガーデンの理髪店の息子。彼が子供の頃に幼い妹が亡くなります。また彼がロイヤル・アカデミーの準会員になった直後に母親が精神病院に収容され、4年後にはそこで亡くなります。ターナーと父親は大変仲がよく、父親はいつのまにかターナーの助手のようなことまでするようになります。ターナーが54歳の時に父親が亡くなりますが、その時まで二人は同居し、気楽な独身男二人の生活を貫きます。と、公にはそうなっていますが、実はターナーは準会員になった24歳の頃から、4人の子供があったセアラ・ダンビーという未亡人と10年間密かに交際して、二人の娘ももうけていたりします。画家仲間では誰も気づかず、いわゆる二重生活を送っていました。そして父親の死後は、彼が以前絵を描きに通っていたマーゲイトという海辺の町の定宿の経営者、未亡人のソフィア・ブースと懇ろになります。結局、彼女がターナーの最後を看取ることになりますが、ターナーは彼女との仲を公にはしていません。71歳の時にはチェルシー地区に借りた小さな家で彼女と暮らし始めましたが、まわりの人々には彼女の名を借りて「ブース提督」と名乗り、高名な画家であることは誰にも明かしていません。彼の絵画同様、たいへん謎の多い人生を送りました。

また、非常に美化された24歳の時の自画像からターナーは美男子だと思っている方も多いようです(私もその一人でした)が、実際のターナーは極端な鷲鼻で風采のあがらない小男。けちで我が強く粗野な振る舞いが多かったようです。かと思えば、気前がよく社交的と評する人もいました。なかなか複雑な性格だったようですね。

一方、コンスタブルは裕福な農家兼製粉業者の家に生まれました。こちらは美男子。
女性観も明快。マリア・ピックネルという女性を一途に愛し、マリアが41歳という若さでなくなるまで12年間の結婚生活で7人の子供に恵まれました。彼はまた子煩悩でマリアの亡くなったあともひたむきに家族を愛し続けました。
セアラ・ダンビーとの間にもうけた二人の娘の結婚式にも出席しなかったターナーとは家族観もまったく違います。

また、ターナーがインスピレーションを喚起する風景を求めてイギリス国内から海外まで旅に明け暮れたのに対し、コンスタブルは生涯イギリスを出ることなく、愛する故郷とその近郊およびロンドンの風景を描き続けました。エネルギッシュに忙しない人生を送ったターナーとあくまでも穏やかで落ち着いた生活を愛したコンスタブルと言ったところでしょうか。

こんなにも対照的なターナーとコンスタブルですが、ふたりの絵画の違いはどこにあるのでしょうか?私は、ターナーは見えるものの先にある見えないものを描くことに一生を捧げた画家、コンスタブルは見えるものを愛して、それを描ききろうとした画家だと思います。

次回は皆さんとのその辺りの議論を大いに楽しみにしています。

追伸:次回の幕間では、参加者のMさんからのリクエストにお答えして、イギリスの「遅れてきたカラヴァッジョ派」ライト・オブ・ダービーをご紹介します。ライトはターナーより半世紀ほど前の画家ですが、Mさんが驚かれたようにその描写力には目をみはるものがあります。

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ジョン・コンスタブル
(ラムゼイ・ライナグル作、1799年頃)


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コンスタブル 干し草車  1821年

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ターナー  日の出、入江のほとりの城  1840-45年

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ライト・オブ・ダービー  空気ポンプの実験  1768年
   

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※ この講座は絵の知識を競うものではありません。絵を見る力を養うための講座
  です。
※ いわゆる美術史の流れを知らなくても、その場で向き合った絵をどう感じたか
  どう見るか、そしてそれをどう自分の言葉にするかを「わいわいがやがや」の
寺子屋スタイルで学びます。お気軽にご参加ください。

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講師:  中尾陽一
日程 : 2017年 7月23日(日) 13:00 —15:30
参加費: 4000円
場所 : プロトマニア https://protomania3.wordpress.com
    (東京メトロ九段下駅 3b 出口(北の丸スクエア)より徒歩2分)
     〒102-0073 東京都千代田区九段北1-12-5 市田ビル6F

予約・お問合せ : お名前と日中のご連絡先を添えてメールまたはお電話でお
申込みください。
  e-mail: yoyoa@mac.com phone: 090-2469-4450(荒川陽子)

* メールでお申し込みいただきましたら確認の返信メールを送らせていただき
ます。
プロトマニアから返信メールが届かない場合は、大変恐れ入りますが電話で
お問合せください。

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by redoutehugos | 2017-07-01 11:08 | アートの楽しみ | Comments(0)

第38回《〜これまで誰も教えてくれなかった〜『絵画鑑賞入門講座』》 ターナーとイギリス風景画(その1)

6月25日(日)のプロトマニア・アート・レクチャーのご案内です。

      ターナーとイギリス風景画 (その1)

前回《バルテュス》の講座内容が、プロトマニアのFBで、ライブ感たっぷりに楽しく紹介されています。

この日は、バルテュスの回想録『バルテュス、自身を語る』の翻訳者、鳥取絹子さんも参加され、貴重な裏話などでも盛り上がりました。

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私自身は、バルテュスが『20世紀最後の巨匠』とまで呼ばれるようになるためには、相当なセルフ・プロモーションがあったのだろうと思っていました。言わば策士としてのバルテュスをイメージしていたのですが、この回想録で淡々と語られているバルテュスの絵画に向き合うひたむきな態度はなかなかに感動的で、バルテュスのイメージがすっかり変わってしまいました。



さて、次回はターナーをとりあげます。
ウィリアム・ターナー (1775-1851)はイギリス風景画の範疇を超えてイギリス絵画の最大の巨匠です。そしてターナーと言えば、同時代の風景画の巨匠コンスタブル(1776 - 1837)と比較して語られることも多いと思います。

そこで、ちょっと俗物的な観点から二人を比較してみます。
ターナーがイギリス美術界の権威ロイヤル・アカデミーで準会員になったのが24歳の時、そして早くも3年後には27歳になる直前で正会員に推挙されています。一方、コンスタブルが準会員になったのは43歳の時、正会員になったのは53歳になってからです。ターナーがいかに早くから画家として認められたのかを如実に語っています。イギリス風景画の二大巨匠として並び称される二人ですが、二人の才能の開花、画家としてのキャリアはだいぶ違います。

ところで私の中でターナーの風貌はずっと、彼の23歳の時の自画像によって決まっていました。この自画像の1年後に彼は、ロイヤル・アカデミーの準会員になるのですが、すでに前途洋々、才気煥発、ななかなかの美丈夫として描かれています。いかにも世間受けが良く、画家としても成功をおさめそうな雰囲気の若者像です。言わば、時代の流れに沿った絵を描いて、世俗的な成功をおさめそうような雰囲気を漂わせています・

私にはなかなか、そのターナーのイメージと彼をイギリス最大の巨匠としている、当時の画壇の潮流からは全く孤絶し、抽象絵画のようなところまで突き進んだ独自の絵画世界とがどうしても結びつきませんでした。

次回はそのあたりのお話からターナーの世界にはいって行きたいと思います。

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自画像  1798年頃



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ミノタウルス号の難破  1805年

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戦艦テメレール 1838年頃

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雨、蒸気、速度  1844年

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by redoutehugos | 2017-06-07 17:23 | アートの楽しみ | Comments(0)

第37回《〜これまで誰も教えてくれなかった〜『絵画鑑賞入門講座』》 20世紀最後の巨匠 バルテュス

5月28日(日)のプロトマニア・アート・レクチャーのご案内です。

第37回《〜これまで誰も教えてくれなかった〜『絵画鑑賞入門講座』》
20世紀最後の巨匠 バルテュス

この講座もいよいよ4年目に突入です!
参加者の皆さんとわいわいがやがやと楽しくやってきましたが、4年目はさらにたのしくアートの世界を謳歌したいと思います。

前回の《ボナールとナビ派》の講座内容が、プロトマニアのHPに、ライブ感たっぷりに楽しく紹介されています。よろしければご覧下さい。

さて、次回はバルテュスをとりあげます。
バルテュス、変わった名前ですね!ただし、これ通称です。
本名はバルタザール・クロソフスキー・ド・ローラ。
こちらは、なんともエキゾチックで高貴な出自を彷彿とさせる名前ですが、それもそのはずポーランド貴族の血を引く家系だそうです。東欧系の貴族と聞いてわたしは勝手にドラキュラ伯爵を連想したりします。この名前の響き、ゾクゾクっとしませんか?

名前からして不思議感満載な匂いがするバルテュスですが、作風もこれまた異色中の異色。まず思い浮かぶのが室内で扇情的なポーズをとる少女像ですが、その脇には我関せずと独特な雰囲気を醸し出す猫がいたりします。猫はパリのシーフード・レストランの壁を飾った絵ではユーモラスな主人公になっています。そうかと思うとまったく別人が描いたような、光に満ちた静謐な雰囲気の風景画があったりもします。

バルテュスは1908年にパリで生まれ2001年にスイスで亡くなっています。まさしく20世紀を生きた画家でしたが、20世紀美術のどの流派にも属することなく、独自の具象表現を追求しました。その創作態度や秘密めいた私生活から「孤高の天才画家」とも称されます。ピカソはバルテュスの芸術を高く評価して「20世紀最後の巨匠」と呼びました。

その一方で、バルテュスは少女のエロティシズムというセンセーショナルな画題から道徳的な批判や誤解に曝されてもきました。2014年に東京都美術館ほかで開催された没後初の大回顧展のサブタイトルは『称賛と誤解だらけの20世紀最後の巨匠』でした。バルテュスは好き嫌いがはっきる分かれる画家ですね。

次回のアート・レクチャーでは好き嫌いを越えて、はたしてバルテュスはピカソの言うように『20世紀最後の巨匠』なのかを、みなさんとごいっしょにわいわいがやがや感じ考えてみたいと思います。

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     夢見るテレ—ズ  1938年  150x130cm

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     地中海の猫  1949年  127 x 185cm

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樹のある大きな風景(シャシーの農家の中庭)
1960年  130.5 x 162 cm

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街路  1933年  195 x 240 cm

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     バルテュスが節子夫人と晩年を過ごしたスイスのグラン・シャレー。
     18世紀に作られたスイス最大の木造建築物です。

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by redoutehugos | 2017-04-27 18:51 | アートの楽しみ | Comments(0)

第36回《〜これまで誰も教えてくれなかった〜『絵画鑑賞入門講座』》 ボナールとナビ派

4月23日(日)のプロトマニア・アート・レクチャーのご案内です。

第36回《〜これまで誰も教えてくれなかった〜『絵画鑑賞入門講座』》
ボナールとナビ派

毎月1回開催のアート・レクチャーですが、次回はついに36回目になります。
ということはまるまる3年やってきたわけですね。私としても大変感慨深いものがあります。そして3年前の初回から参加されて、この3年間皆勤賞に近い方が何人もいらっしゃいます。ほんとうにありがたく存じます。
今後、皆様とともに、ますます面白く刺激的な講座にして行きたいと思いを新たにしております。

前回の《シャセリオー》の講座内容が、プロトマニアのHPにライブ感たっぷりに
楽しく紹介されています。よろしければ、ご高覧下さい。

さて、記念すべき第36回は《ボナールとナビ派》をとりあげます。
折しも、東京丸の内の三菱一号館美術館では《オルセーのナビ派展》が開催中です。
ところで、この展覧会は『本邦初のナビ派展』だそうです。私はナビ派展というのは
過去何度も開催されていたように思っていましたが、初回だったとは!!!

そう言えば、私の中でナビ派の展覧会として記憶に残っているのは、『ゴーギャンとナビ派の仲間たち』とか『ゴーギャンとル・プルデュの画家たち展』とか『ゴーギャンとポン=タヴァン派展』だったような・・・要するにゴーギャンを冠にした展覧会でした。納得です!
やっぱりゴーギャンはインパクトが強くて訴求力がありますものね。実際、今回のナビ派展でも展覧会の冒頭を飾るのはゴーギャンの有名な《黄色いキリスト》です。

では、なぜ今回のタイトルを《ゴーギャンとナビ派》ではなく《ボナールとナビ派》にしたか?それは、《ゴーギャンとナビ派》ではどうしても個性の強い巨星ゴーギャンが主役になって、ナビ派がすっ飛んでしまうからです。ナビの始まりはゴーギャンにあったかもしれませんが、ナビ派を理解するにはゴーギャンの軛を取っ払った方がいいと考えたわけです。
とは言え、《ナビ派》だけでは作品のイメージがわきにくいのでナビ派の中で最もナビらしく最もポピュラーなボナールを強調した次第です。

ナビ派を鑑賞する際のキーワードにアンチーム(仏語、intime:親密感のある)という言葉がよく使われます。ナビ派の絵の主題は家族やありふれた日常の情景など身近なものが多く、画面からも何ともいえない親近感が漂ってきます。これを形容して
「アンチームな」と言いますが、この穏やかなアンチームな雰囲気の中に、平面性だとか装飾性だとかの絵画の革新性が微妙に織り込まれているのがナビ派の特徴です。

このナビ派の穏やかな革新性を実感していただくのが次回《ボナールとナビ派》の目標です。 みなさん、ふるってご参加ください!

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オルセーのナビ派展(三菱一号館美術館)

以下の画像はすべて『オルセーのナビ派展』の出展作品です。

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ボナール 格子柄のブラウス 1892年

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ボナール 黄昏 1892年

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ボナール 庭の女性たち 1890-91年

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ヴュイヤール 公園 子守、会話 1894年

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ヴュイヤール ベッドにて 1891年

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モーリス・ドニ ミューズたち 1893年

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ルーセル テラス 1892年頃

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マイヨール 女性の横顔 1896年頃

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ヴァロットン ボール 1899年

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※ この講座は絵の知識を競うものではありません。絵を見る力を養うための講座で
  す。
※ いわゆる美術史の流れを知らなくても、その場で向き合った絵をどう感じたか、
どう見るか、そしてそれをどう自分の言葉にするかを「わいわいがやがや」の寺
子屋スタイルで学びます。お気軽にご参加ください。

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講師:  中尾陽一
日程 : 2017年 4月23日(日) 13:00 —15:30
参加費: 4000円
場所 : プロトマニア https://protomania3.wordpress.com
    (東京メトロ九段下駅 3b 出口(北の丸スクエア)より徒歩2分)
     〒102-0073 東京都千代田区九段北1-12-5 市田ビル6F

予約・お問合せ : お名前と日中のご連絡先を添えてメールまたはお電話でお申込みください。
        e-mail: yoyoa@mac.com phone: 090-2469-4450(荒川陽子)

* メールでお申し込みいただきましたら確認の返信メールを送らせていただきます。
プロトマニアから返信メールが届かない場合は、大変恐れ入りますが電話でお問合せください。

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by redoutehugos | 2017-03-30 17:08 | アートの楽しみ | Comments(1)

第35回《〜これまで誰も教えてくれなかった〜『絵画鑑賞入門講座』》 シャセリオー

3月26日(日)のプロトマニア・アート・レクチャーのご案内です。

第35回《〜これまで誰も教えてくれなかった〜『絵画鑑賞入門講座』》
             『シャセリオー』

現在、上野の西洋美術館では「シャセリオー展」が開催中です(5月28日まで)。
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ところでシャセリオー、聞いたことがない名前ですね!
かなりの美術愛好家でもこの名前を知っている人は少ないでしょう。ましてや、彼の作品を何点かあげられる人はまずいません。でも、国立西洋美術館でワンマンショーをやるくらいだからきっと巨匠のはず。そんなわが国でほぼ無名の巨匠(?)の展覧会が日本で見られるなんて、なかなか素晴らしいことだと思いませんか?

ということで、次回の講座ではこの展覧会にちなんでシャセリオーをしっかりと鑑賞しましょう!
展覧会のサブタイトルは『19世紀フランス・ロマン主義の異才』なんですね。
展覧会のプレス・リリースには『夭折した早熟の天才』の文字も躍ります。

1819年生まれのシャセリオーは、わずか11歳で新古典主義の大巨匠アングルに弟子入りします。
そして、あの狷介なアングルをして『この子はいずれ絵画のナポレオンになる』とまで言わしめたほどの俊才でした。しかし、しだいにアングルの絵画感になじめなくなり、早くも二十歳過ぎには師と決裂しロマン主義的な作風に傾きますが、残念ながら37歳の若さで亡くなります。
たしかに、『夭折した早熟の天才』だったようですね!

では、サブタイトルの『フランス・ロマン主義の異才』の方はどうでしょう?
このあたりを彼の作品を見ながらみなさんとしっかり検証してみたいと思います。
まずは、19世紀フランスにおける新古典主義の巨匠アングルとロマン主義の旗頭ドラクロワの代表作を見ながら、それぞれの主張と作風を理解しつつ、その大きな対立軸の中で、シャセリオーの絵画はどのように展開して、どのように位置づけられるのかを見ていきましょう。

そしてレクチャーの終わりには参加者の皆さんがそれぞれのシャセリオー観を持てるようになることを目指したいと思います。


ー今回の《シャセリオー展》に出展の作品ー
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カバリュス嬢の肖像 1848年

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アポロンとダフネ  1845年

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コンスタンティーヌのユダヤの娘1846-56年

ーそれ以外の代表作
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エステルの化粧 1841年

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二人姉妹 1843年

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テピダリウム 1853年

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※ この講座は絵の知識を競うものではありません。絵を見る力を養うための講座です。
※ いわゆる美術史の流れを知らなくても、その場で向き合った絵をどう感じたか、
どう見るか、そしてそれをどう自分の言葉にするかを「わいわいがやがや」の寺子屋
スタイルで学びます。お気軽にご参加ください。

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講師:  中尾陽一
日程 : 2017年 3月26日(日) 13:00 —15:30
参加費: 4000円
場所 : プロトマニア https://protomania3.wordpress.com
    (東京メトロ九段下駅 3b 出口(北の丸スクエア)より徒歩2分)
     〒102-0073 東京都千代田区九段北1-12-5 市田ビル6F

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by redoutehugos | 2017-03-14 20:04 | アートの楽しみ | Comments(1)

第33回《〜これまで誰も教えてくれなかった〜『絵画鑑賞入門講座』》 ゴヤ(その1))

1月29日(日)のプロトマニア・アートレクチャーのご案内です。

第33回《〜これまで誰も教えてくれなかった〜『絵画鑑賞入門講座』》
ゴヤ(その1)

みなさま、明けましておめでとうございます。

今年の幕開けは、昨年11月と12月に鑑賞したヴェラスケスのあとを受けて
ゴヤの登場です。

ヴェラスケスとゴヤ、二人はともに宮廷画家でありスペインの二大巨匠と言わ
れますが、作風は全く異なります。ヴェラスケス(1599-1660)は17世紀の人
で、ゴヤ(1746-1828)が活躍したのは18世紀後半から19世紀前半ですが、
ヴェラスケスの流れをうけてゴヤという画家が誕生したわけではまったくあり
ません。

理知的でバランスのとれた作風のヴェラスケスに対し、ゴヤは激情的でその勢
いは死ぬまでとどまるところを知りません。人生の歩みも全く違います。

ヴェラスケスは23歳という若さで宮廷画家になり、スペイン国王フェリペ4世
の恩寵を受け安定した宮廷人として一生を終えました。穏やかな人生そのもの
ですね。

一方ゴヤは、10年以上もタペストリー工場の下絵描きをやったあと、苦労の末
40歳になってやっと宮廷画家になれはしたものの、40代半ばでなぞの熱病に
冒され聴力を失います。そのあと、彼の代表作となる《カルロス4世の家族》、
《裸のマハ》、《着衣のマハ》を描きますが、ほどなくナポレオンの侵攻と
それに続くスペイン独立戦争が起こり、戦争の悲惨さを目の当たりにします。
その経験から《1808年5月3日、プリンシペ・ピオの丘での虐殺》を描き、
《戦争の惨禍》という版画集にも取り組みます。

70歳を過ぎてからはマドリード郊外に購入した通称『聾者の家』にひきもこり、
その家の壁に誰に見せるためでもない《黒い絵》と呼ばれる謎に満ちた14枚の
壁画を描いています。これらの絵の意図はいまだに正確には解明されていないの
です。最晩年には自由主義者への弾圧を避けて78歳でフランスヘの亡命を余儀
なくされ、ボルドーで波乱にみちた82歳の生涯を閉じました。

人生も作風も安定のヴェラスケスに対して不安定の極致のようなゴヤですが、
彼の絵の中には《黒い絵》をはじめ、版画集《気まぐれ》や《妄(もう)》
(タイトルからしてよくわかりませんね)など、何を意図して描いたのかが
《謎》の作品が数多く残されています。

ことしのプロトマニアのアートレクチャーは『ゴヤの絵の謎』を巡る旅から
始めましょう!

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※この講座は絵の知識を競うものではありません。絵を見る力を養うための
 講座です。
※いわゆる美術史の流れを知らなくても、その場で向き合った絵をどう感じた
 か、どう見るか、そしてそれをどう自分の言葉にするかを「わいわいがやが
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 お気軽にご参加ください。

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講師:  中尾陽一
日程 : 2017年 1月29日(日) 13:00 —15:30
参加費: 4000円
場所 : プロトマニア https://protomania3.wordpress.com
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          《裸のマハ》 98x191cm 1800年以前 プラド美術館

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          《着衣のマハ》 95x190cm 1800-1808年 プラド美術館


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《砂に埋もれる犬(黒い絵)》
 131x79cm   1820-23年 プラド美術館

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《「気まぐれ(ロス・カプリチョス)」 理性の眠りは怪物を生む》

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            《「気まぐれ(ロス・カプリチョス)」 飛んで行った》

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           《「妄(もう)」飛翔法》

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by redoutehugos | 2017-01-10 13:13 | アートの楽しみ | Comments(0)

第32回《〜これまで誰も教えてくれなかった〜『絵画鑑賞入門講座』》 ヴェラスケスとスペイン絵画(その2)

12月25日(日)のプロトマニア・アートレクチャーのご案内です。

第32回《〜これまで誰も教えてくれなかった〜『絵画鑑賞入門講座』》
ヴェラスケスとスペイン絵画(その2)

今年最後の絵画鑑賞講座は、12月25日(日)クリスマスの日に開催です。
プロトマニアのアートレクチャーでJoyeux Noël.(ジョワイユー・ノエル)
ですね!

前回の講座の前に私が予想した皆さんからのヴェラスケスの印象と言えば、
「すごくうまいけど、わりと当たり前の画風だよね」
「宮廷画家として大成功したらしいけど、順風満帆の人生でドラマがあるとは
思えない」
「劇的な作風のグレコやゴヤと比べると地味・・・」

とまあこんな感じで、あまり盛り上がった議論にならないかもしれないと不安
を感じていました。ところが、いざ蓋をあけてみると結果はこれまでで一番の
盛り上がりでした。

レクチャーの様子をざっと振り返ってみましょう。

講座のPart I:
「ヴェラスケス大好き!」という新しい方の参加がありました。また、近年明
らかになった「改宗ユダヤ教徒」というヴェラスケスの出自に光をあてたTV
番組を見た方からの問題提起もありました。そして、華やかな衣装に包まれた
王女たちの肖像になぜか、岸田劉生の「麗子像」を彷彿とさせる「不気味さ」
を感じるというユニークな感想も飛び出しました。そこから、これまではマル
ガリータ王女の一連の肖像画の愛らしさが大好きだったけど、あらためて見直
すと彼女の成長とともに、悲劇性のようなものが濃くなるのを感じるという感
想も出てきました。そして、話題はスペインハプスブルク家の近親婚の話へと
進みました。

講座のPart II:
ヴェラスケスの三大画面「ブレダの開城」、「ラス・メニーナス」、「アラク
ネの寓話(織女たち)」に見られる、重層的な空間構成、一見普通の写実絵画
のように見えるこれらの作品に込められたヴェラスケスの意図と謎についても
様々な推論,議論が展開されました。特にヴェラスケスの最高傑作と言われな
がらも、実際ヴェラスケスが何を描こうとしたのかについては、いまだに謎の
多い「ラス・メニーナス」におけるヴェラスケス自身の肖像の意味についても
さまざまな意見が交わされました。

皆さんまだまだ話たりない様子でしたね!

次回は、この盛り上がりを受けて、たんなる写実にとどまらないヴェラスケス
の巨匠たる由縁はどこにあるのかという視点から、彼のヴィジョン、技法につ
いて語り合いたいと思います。
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※この講座は絵の知識を競うものではありません。絵を見る力を養うための
 講座です。
※いわゆる美術史の流れを知らなくても、その場で向き合った絵をどう感じた
 か、どう見るか、そしてそれをどう自分の言葉にするかを「わいわいがやが
や」の大人の寺子屋スタイルで学びます。
お気軽にご参加ください。

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講師:  中尾陽一
日程 : 2016年 12月25日(日) 13:00 —15:30
参加費: 4000円
場所 : プロトマニア https://protomania3.wordpress.com
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     〒102-0073 東京都千代田区九段北1-12-5 市田ビル6F

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by redoutehugos | 2016-12-06 17:25 | アートの楽しみ | Comments(0)