2019年 01月 03日 ( 1 )

美しすぎるサロン絵画(1)

1月のよみうりカルチャー絵画鑑賞講座(恵比寿、大森、川崎、八王子)
のテーマは《印象派vs美し過ぎるサロン絵画》です。

この講座で印象派の前に立ちはだかったサロン絵画を代表するのはブグロー、ジェローム、カバネルの3人です。

ジェロームは原田マハさんの小説《たゆたえども沈ます》の中にも何度も登場して、ゴッホの弟テオに
「印象派の絵なんか扱うのはやめろ!そうしないとろくなことにはならないぞ!」とプレッシャーをかけます。
憎まれ役ですね!
彼はテオが勤めていたグーピル商会という画廊の大事な売れっ子画家で、おまけに経営者グーピルの娘婿でした。
そして大邸宅を構えて大画家然とした生活振りだったようです。
ですが、印象派嫌いがたたったのか、死後はすっかり忘れ去られてしまいます。

そんなわけで、日本でジェロームの名前を知っている人はほとんどいないと思いますが、それでも彼の代表作
《ピグマリオンとガラテア》は時々本の表紙に使われていたりするので、見覚えがある方もいるのでは?
現実の女性に失望して、自らが彫刻した理想の女性ガラテアに恋をするピグマリオン。
その想いがかなって彫像に生命が吹き込まれていく瞬間を描いています。
なるほど、上半身には血が通い始めて肌色に変わっていますね。
見事と言えば見事な絵ですが・・・
ちなみに、ジェロームは彫刻家として一家をなしています。
そんな彼にピッタリのテーマです。
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ピグマリオンとガラテア 1890年 メトロポリタン美術館



by redoutehugos | 2019-01-03 18:52 | アートの楽しみ