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第30回《〜これまで誰も教えてくれなかった〜『絵画鑑賞入門講座』》 夜の画家 ジョルジュ・ド・ラ・トゥールの世界(その2)

10月23日(日)のプロトマニア・アートレクチャーのご案内です。

第30回《〜これまで誰も教えてくれなかった〜『絵画鑑賞入門講座』》
夜の画家 ジョルジュ・ド・ラ・トゥールの世界(その2)

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       《帽子のあるヴィエル弾き》 ナント市立美術館     

前回はジョルジュ・ド・ラ・トゥールの世界への総論的なアプローチに挑戦しました。

その中で、ラ・トゥールが生きた時代の息吹を感じていただくために、彼の《ヴィエル弾き》という作品に出てくるヴィエル(英名:ハーディ・ガーディ)という楽器の音色を聞いていただきました。現代ではまず目にすることのない楽器ですが、ラ・トゥールの時代では庶民の間で大変ポピュラーだったようです。バグパイプにも似た単純で力強い音色は、戦火にさらされ、ペストが蔓延する苛烈な時代環境を生き抜く人々のヴァイタリティを感じさせるものでしたが、そこにはラ・トゥ−ルの絵に描かれた盲目のヴィエル弾きが発する、人生の悲哀と孤高の存在感と共通するものがありました。

また、参加者の方から「ラ・トゥールのいわゆる『夜の絵』と『昼の絵』とが自分にはまったく結びつかない、別の画家が描いたとしか思えないのですが・・・」との発言があり、それをきっかけに議論が盛り上がりました。その結果、『昼の絵』の中にも過剰な写実表現にこだわったものと過剰な写実表現と形態の簡素な把握とが混在したものがあるということに気づき、そこから『夜の絵』の簡潔な形態表現への道筋が見えてきましたが、これは鑑賞者の目線からの大きな発見だったと思います。

次回は、ラ・トゥールの作品を個別に見ていきます。特に、ラ・トゥール自身の同じテーマの作品同士の比較、あるいはカラヴァッジョや他の画家の同じテーマの作品との比較を通して、ラ・トゥールの作品の中にさまざまなものを発見したいと思います。
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《灯火の前のマグダラのマリア》 ルーブル美術館

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《女占い師》 メトロポリタン美術館

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※ この講座は絵の知識を競うものではありません。絵を見る力を養うための講座です。
※ いわゆる美術史の流れを知らなくても、その場で向き合った絵をどう感じたか、
どう見るか、そしてそれをどう自分の言葉にするかを「わいわいがやがや」の寺子屋
スタイルで学びます。お気軽にご参加ください。

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講師:  中尾陽一
日程 : 2016年 10月23日(日) 13:00 —15:30
参加費: 4000円
場所 : プロトマニア https://protomania3.wordpress.com
    (東京メトロ九段下駅 3b 出口(北の丸スクエア)より徒歩2分)
     〒102-0073 東京都千代田区九段北1-12-5 市田ビル6F

予約・お問合せ : お名前と日中のご連絡先を添えてメールまたはお電話でお申込みください。
        e-mail: yoyoa@mac.com phone: 090-2469-4450(荒川陽子)

* メールでお申し込みいただきましたら確認の返信メールを送らせていただきます。
プロトマニアから返信メールが届かない場合は、大変恐れ入りますが電話でお問合せください。

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中尾陽一
・・・・・・・
株式会社ウーゴズ
〒223-0051
横浜市港北区箕輪町2-5-25-601
tel/fax: 045-563-8841
mobile: 090-8303-6131
info@hugosalchemy.com

by redoutehugos | 2016-09-28 18:51 | アートの楽しみ

国立西洋美術館 カラヴァッジョ展 から常設展へ。そして《山本英子氏寄贈》の作品たち。

ボンジュール!

おはようございます。


国立西洋美術館の「カラヴァッジョ展」を見たあとに、

常設展で出会ったルノワールの《ばら》。

小振りな作品ですがいい香りが漂ってきそうな佳品です。


なんとなく「美術館の趣味じゃないな・・・」と思ったら、

案の定、キャプションに《山本英子氏寄贈》とあります。

そう言えば、さきほどから《山本英子氏寄贈》という作品が何点か

ありました。


「山本英子氏って誰だろう?」という疑問が沸々と湧き上がってきました。

大企業の創業者一族かしら・・・それとも有名コレクター?


帰宅後ネットで調べて見たらざっと以下の作品が《山本英子氏寄贈》

でみつかりました。かなりの点数ですよね。



ルノワール        ばら              油彩/カンヴァス

デュフィ         モーツァルト          油彩/板     

ピエール・ラプラード   花のある静物          油彩/カンヴァス 

ドラン          果物              油彩/カンヴァス 

ドラン          ジャン・ルノワール婦人     油彩/カンヴァス 

マルケ          ポルト=ヴェルサイユの雪景色  油彩/カンヴァス  

ヴラマンク        町役場             油彩/カンヴァス 

ルオー          道化師             油彩/カンヴァス

ビュッフェ        鰊のある静物          油彩/カンヴァス

ターナー         アーレ渓谷(?)        鉛筆、白チョーク/紙

ロダン          鼻のつぶれた男         ブロンズ

ブールデル        ヴェールの踊り        ブロンズ

ウールデル        果実              ブロンズ

クラーベ         手袋              リトグラフ

浜田庄司         陶板:登窯      磁器



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ルノワール 《ばら》

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デュフィ 《モーツァルト》


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ドラン 《ジャン・ルノワール夫人》


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マルケ 《ポルト=ヴェルサイユの雪景色》


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ヴラマンク 《町役場》


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ラプラード 《花のある静物》


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ターナー 《アーレ渓谷?》


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ロダン 《鼻のつぶれた男》


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ブールデル 《ヴェールの踊り》


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ブールデル 《果実》


「で、山本英子氏って?」とさらに調べてみました。

そしたら、

西美の所蔵作品紹介でドランの《ジャン・ルノワール夫人》の文献歴から

わかりました!

国立西洋美術館ニュース「ゼフュロス」(1997年第2号)に当時の学芸課長

雪山行二さんが、山本英子さんの想い出を書いたテキストが掲載されていた

のです。


テキストのタイトルは『絵とか彫刻はみんなのものですから・・・』

雪山さんが寄贈作品の引き取りに山本さん宅に行った時、

末期ガンの状態だった山本さんから言われたことばとのことです。

山本さんは大富豪とかではなくて、蒲田で小さな病院を経営しながら作品を

集められたそうです。


そう言えば、上にあげた作品はどれも小振りで、いかにも山本さんが愛情を

もって集めて、ご自宅にかけて楽しんでおられたということが伝わってくる

ようなものばかりですね。


学芸的観点からのみ選ばれた感じがして(美術館だから当たり前ですが)

敷居の高い美術館のコレクションに、なんともアンティームな魅力を付け

加えてくれる貴重な個人コレクションだと痛感しました。

山本英子さんの篤志に心よりの感謝です。


ちなみに、2006年発行の国立美術館紀要10号に掲載されている

「アンドレ・ドラン《ジャン・ルノワール夫人(カトリーヌ・エスリング)

の肖像》」(田中正之)によれば、山本英子さんからの寄贈は18点という

ことですから、上にあげた以外にもう数点あるようです。


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by redoutehugos | 2016-03-31 12:58 | アートの楽しみ

巨匠のバラの絵シリーズ: カラヴァッジョ展の帰りに見たルノワール《ばら》

ボンソワール!
こんばんは。

先週、カラヴァッジョ展を見に上野の西洋美術館に行ってきました。

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久し振りに常設展も見てみたらちょうどルノワールの《ばら》が展示されていました。

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ピエール=オーギュスト・ルノワール (1841〜1919)

ばら
油彩/カンヴァス  22.9 x 50.2 cm
国立西洋美術館

バラの花だけを極端な横長の画面に描いた作品ですね。
花弁の多いバラのこんもりと肉厚で柔らかそうな感じがとっても
よく出ていて、馥郁たる香りが漂ってきそうなくらい気持ちのいいバラの
絵です。
大きな作品ではありませんがルノワールの豊穣な世界がしっかり伝わって
きました。

ところで、この作品は来歴に「山本英子氏より寄贈、1991」とありました。
ちょっと作品のキャプションに注意すると「山本英子氏より寄贈」という作品が
かなりある印象です。

「山本英子氏って誰だろう?大企業の創業者婦人?それともNHKの朝の連続ドラマ
『あさが来た』の主人公のようにご自身が実業家?」
なんだかとっても知りたくなってきました・・・

この答えとカラヴァッジョ展については次回以降に。
(à suivre)


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by redoutehugos | 2016-03-28 19:54 | バラ日記 バラ色生活